第10回大人サミットBOOK 2日目夜

第10回大人サミット・2日目夜

2016.7.17

《大人サミットプレゼンテーション 第三部-3

皆さん、こんばんは。午後とは違う夜のいさどんです。午後からすでに変化しました。でも、いさどんはいさどんですから、安心してくださいね♪今日は流れのままにプレゼンテーションを行ってきましたが、どうもこのままでは明日までの大人サミット期間中にプレゼンテーションを終わらせることができない予感がしてきましたので、急遽夜の時間を使って第三部の残りを進めていきたいと思います。これが流れというものですね。

今日はいろいろなことを皆さんにお伝えしてきましたが、ひとつは「感情を乗せない」ということです。そして、「自らの癖や性質をよく知り、それに取り込まれないこと」です。つまり、「常に冷静であること」です。自らの視点が狭いところにあっては、その状態は保てません。そのためにはどうしたらいいと思いますか?それは、「自分自身を磨く」ということです。自分に問題がないと思っていたら、それはできません。あなたがこの世界を観て、いろいろな問題があると考えたならば、もうひとつ違う視点から、「この世界を構成しているのは誰か?」と考えてみることです。そして、それが自分自身であると気付き、誰もが一人分、自らの責任を全うしたならば、そのネットワークが広がっていったときに、この世界は美しくなります。ですから、この世界の在り様を人任せにせず、まずは自分一人分、この世界に責任を負うということです。その約束を果たした上で、他者にどのように生きるべきかの姿勢を伝え始めることが大切なのです。

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今は2012年12月21日の「真中(まなか)」から3年半が過ぎ、2016年6月21日の夏至をもって銀河の夜が明けたばかりのときですから、新たな時代の幕開けのときを進んでいます。しかし今、世の中はまだ闇の極みです。光は差してきましたから、真実は観えてきます。ですから今、世の中が混乱の極みであることが観えてきました。たとえば、病気をしたとしますね。それで精密検査を受けたとします。その結果、それが重症だということがわかってきました。調べれば調べるほど、そのことがわかってくるのです。それは良いことですよね。どこがどう悪いかがわかったときに、その対処ができるのですから。今はそういった時代です。さらに、これまで良いと思ってやってきたことが病気の進行を進めていたのですから、今までの時代は逆転現象が起きていました。そして今、わたしたちは観えてきたことに対して対処できる段階に入ったのです。

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今、イギリスはEU離脱問題を巡って国が分割するかもしれない状況を迎えています。それは、1760年に始まったイギリス産業革命以降、アメリカで発展してきた物質至上主義の終焉を意味しています。イギリスからアメリカに受け継がれた価値観が終焉を迎えるので、今、アメリカには確固たるリーダーが現れていないのです。これは、アメリカにとっても良いことです。アメリカは優れた国ですが、現在の国を構成している社会も人間も病んでいる状態なのです。ですから、一度その価値観が崩壊する必要があるのです。アメリカは訴訟の国ですよね。ハンバーグの中にピンが1本入っていただけで、数億円の罰金を払わないといけない国なのですよ。そして、優れた人たちは訴訟で飯を食っています。それから、世界の金融でお金を吸い上げ、飯を食っています。世界の1%の人が世界の富の半分を握っているのです。そういったおかしな状況がこれから解体していく――、それが世の中が新しい時代を迎えるということです。

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今、世界中は損得勘定に基づいた駆け引きばかりです。ISの存在は、実はアメリカのCIAとイスラエルが支援しているという説もあります。それぞれの国が自己主張している在り様を観ると、それはまるで子どものようです。しかし、子どもが小学校でそのような自己主張をしたら、「それではいけません」と言われますよ。国は、その国を形成する国民のエゴの象徴です。ですから、混乱している今の世界情勢を解決するためには、わたしたち一人ひとりの意識を変える必要があるのです。

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アメリカ大統領は今、世界で一番権力を持っている人間だと思われますが、今の地球上の状態からすると、彼もしがらみにがんじがらめになっています。それは、支持者によってがんじがらめになっているのです。彼が大統領という立場にいるために、彼を影で支えている人たちのほとんどはお金絡みの権力機構です。

2012年12月21日の銀河の冬至に近づいていくにしたがって、闇が深まっていきました。そのような中で2009年彼は大統領になり、個人的には核を廃絶したいという想いが彼の中にはあったのです。彼は黒人として初めてアメリカの大統領となり、世界のトップになったことを受けて、核廃絶を訴えました。先日、アメリカで白人の警察官が黒人を射殺し、騒ぎになりました。その後、ある黒人が「白人の警察官をたくさん殺したい」と言って、そのことによってたくさんの人が亡くなり負傷しました。アメリカには今、3億丁近い銃があります。アメリカの人口が約3億1900万人ですから、1人に1丁の割合でアメリカ国内に銃があるということです。しかも、この数は世界中の民間の銃の数の半分近くを占めています。アメリカの憲法では、自己防衛としての銃保有の権利が認められています。そして、大量の人たちを殺戮できる銃が、ホームセンターのような売り場で販売されているのが現状なのです。

オバマ大統領は今年の5月に開催されたG7伊勢志摩サミットに来る前に、ベトナムに行っていました。ベトナムで彼は商人として、ベトナム政府と交渉していたのです。皆さんは、彼が何の商談を決めてきたのか知っていますか?あのG7の前にベトナムへ行き、その後広島の原爆資料館を訪れたのです。中国が海洋進出をしている今、ベトナムは中国と敵対しています。そこで、アメリカはベトナムと通常兵器の契約を結んできたのです。つまり、核兵器は使わないほうがいいけれど、通常兵器で戦争してもいいということです。これが彼らの平和です。

そして、G7伊勢志摩サミットでは中国とロシアを抜きにして、安全保障と経済発展の話がされました。G7の代表たちは現代地球人類社会的には優れた人たちです。しかし、西側と言われるアメリカを基軸とした対立軸の一方の仲間たちです。ですから現代の地球経済環境において、ロシアと中国を抜きにして経済を語れるわけがありません。それにもかかわらず、彼らは経済を最優先に語っているのです。

わたしたちは一般庶民です。わたしたちがこれほど当然のような道理を語り、「そうだね!」とわかり合っていても、社会的にはとても地位の高い世界中のリーダーたちがしがらみにがんじがらめになっているのです。彼らはまったく自由ではありません。魂の視点からすれば、彼らは本当に辛いだろうと思うのです。

新たな時代を迎える扉は、自由な庶民一人ひとりによって開かれるのです。

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このような現状の国の人たちが平和を訴えているのです。しかし、核で平和を保たなくても、利権から離れれば、それは必要ないものなのです。つまり、核がないと平和が保てないのではなく、利権から離れられないからそれを理由にして、この緊張を保っているのです。結局、それはお金の問題です。完全にお金に汚染されてしまい、小学生にこの話をしたら、「それは変だ!」と言いますよ。つまり、子どもが考えてもおかしいことを、大人たち、それも世界のリーダーたちは真面目にやっているのです。それが今の世界の矛盾です。

今、ロシアが7500発、アメリカが7200発、フランスが300発、イギリスが215発の核弾頭を保有しています。一番懸念されるのは、イスラエルに80発もの核爆弾があることです。本来、イスラエルは核兵器を持っていないはずなのです。以前は何千発とあったのですが、彼らはそれを削減しました。なぜ削減したのかわかりますか?それは削減交渉によって削減したのですが、その理由は何だかわかりますか?なぜなら、核を維持することはお金がかかるからです。それは農薬と同じ仕組みです。たとえば、性能の悪い農薬をたくさんかけるよりも、効率的な農薬を一回かけるほうが効果が長持ちしますよね。それにコストも安くすみますし、「農薬は一回しかかけていませんよ」と言うほうが印象も良いですよね。それと同じように、核を何千発と持っていてそれを維持するよりも、核を削減した代わりに性能を上げ、維持管理費を減らしたほうが効率が良いのです。それで同じ効果が保てるのですからね。しかし、それでは削減の意味がありません。これを小学生に話したら、「それではインチキだ!」という話になります。しかし、これが世界のリーダーたちの現状なのです。

兵器の話をすると、それは本当に恐ろしい考え方です。今なお、カンボジアなど過去に内戦があった国では膨大な量の地雷があるのです。地雷は一気に人を殺しません。それは足手まといの人をつくることが目的だからです。一人の兵隊を殺すよりも、一人の負傷兵をつくったほうが戦力が落ちるのです。ですから、兵器をつくる人たちは、「いかに相手を苦しめるか」を考えるのです。一気に殺してしまうと苦しめないですよね。

僕は誰かが悪いと言っているのではありません。人々のそのような心の状態がこの世界を創り、そしてこの世界の均衡が保たれている事実をわたしたちは知るべきなのです。そして、僕が語っていることは、全体の事実からしたらほんの一部のことでしょう。

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皆さんはパナマ文書について聞いたことはありますか?国際企業や国家のトップにいて特別な権利を持っている人たちが闇のお金、つまり隠し資産を税率が低い国に預けるのです。実際、世界にそのような場所があるのですから、それは合法だとは言われていますが、本来お金をたくさん儲けた人はそれを人々や地域に還元し、貧富の差を均衡にすることが税の目的です。ところが、そこから逃れている人たちがいるのです。

スイス、アメリカのデラウエア州など世界中に租税回避地があり、そういった税逃れが横行しています。それは膨大な金額です。ところが、これは今までは表に出てこなかったことでした。それは2012年12月21日の銀河の冬至から3年半が経った今だからこそ、これまで闇の中で観えなかった真実がいよいよ明らかになってきたということです。

こういった隠れているお金を表に出して合法的に税金をかけると、おそらく世界の貧困はなくなることでしょう。今回のパナマ文書の流出はほんの一部です。それを法律的に問うかどうかという話が一時的には出ていましたが、今は消えてしまいました。それはなぜかというと、取り締まる側の人たちも同じことをしているからです。だから取り締まれないのです。もし、小学校で子どもたちにこのことを伝えたら、「それはだめだよ!」と言われますよね。

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このタックスヘイブン問題の一番の元はアメリカです。パナマ文書が流出したとき、そこにアメリカ企業の名前がなかったのは、アメリカにはそれ専門の土地があるからです。住民よりも企業の数のほうが多い州があるのです。それはどのような仕組みになっているのかわかりますか?たとえば、アメリカのデラウエア州ウィルミントン市北オレンジ通り1209番地にあるビルには、アップル、グーグル、コカ・コーラなど大企業が登記上の本社や関係会社をこの番地に置いています。その総数はなんと31万社です。

この問題は、ひとりの考えではどうすることもできません。そこで、僕はそういった世の中でどのような生き方をしたらいいのだろうかと思い、木の花農園を設立しました。他に頼らない生活をすれば、外で何があろうが関係ありませんからね。ここではリーマンショックも株価の影響もありません。

最近知り合いになった会社の社長さんがいるのですが、彼は養蜂を学びに僕のところに来ています。それでここへ来たときに、「ここの人たちは一体どうしたのだろう・・・?皆にこにこしていて、とてもフレンドリーで、なぜあのような笑顔で生活できるのでしょうか?」と僕に尋ねました。彼にとってはそれが不思議でたまらないのです。それで僕は、「ここでは給料を払わないからですよ」と答えました。彼は会社を経営していますから、従業員がそのような雰囲気ではないので、僕に質問してきたのでしょう。もし彼の会社がもっとフレンドリーなら、そのようなことは聞かないと思うのです。彼がここのことを褒めるたびに、僕は言うのです。「給料を払わなければいいのですよ。給料を払わないで皆が働いたら、皆にこにこしますよ。」しかし、彼の会社の社員に給料を払わなかったら、彼の会社は即、つぶれてしまいますね(笑)。さて、その違いは何でしょうか?

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このニュースが流れたときに、僕の20年来の知り合いの社長さんが「イギリスはなんてことをしてくれるのだ!僕の持っている株が下がったじゃないか!」と嘆いていました。日本のテレビではコメンテーターがこのことについて意見を述べたり、一般の国民にインタビューしますね。そのすべては、イギリスがEUを離脱することによって日本はどれほどの損害を被るのか、また個人にどのような損失をもたらすのか、という観点です。このように、マスコミは損得ばかりなのです。

僕は、EUの存在にずっと注目していました。それは、ヨーロッパが陸続きであるがために、第二次世界大戦のときにもっとも悲惨な戦場となったからです。そして、その教訓とトラウマを元にして、ヨーロッパをひとつの共同体にしようとしたのです。このようにしてEUという欧州連合ができたのですが、昨年ギリシアの経済危機が大きくニュースで取り上げられましたね。その根本的な原因のひとつとして、ギリシア国民の3分の1を占める公務員の人件費が挙げられます。

1993年にEUが誕生し、1999年にユーロという同一通貨ができたことにより、各国の通貨が共通すると、ドイツのマルクは価値が下がるのです。そして他の力のない通貨のレートは上がるのです。そうすると、ドイツのマルクだけどんどん黒字が進むのです。たとえば車の値段が下がることによって、ドイツだけお金が儲かったのです。こうしてドイツの会社はお金がたくさんあるものですから、銀行にお金を預けたくなったのです。それで銀行はお金を貸さなければ、商売になりませんよね。ですから、誰か借りてくれる人はいないかと見ていたら、EU内にあまり働かないでお金を借りて暮らす人たちがいて、それがギリシアだったのです。

僕は、この状況は間違っていると思うのです。つまり、EUは経済という流通はひとつにして、財布は別々にしました。ですから、このギリシア危機はEUという欧州連合ではなく、EU国をつくるチャンスだったのです。財布の中身が豊かな国と乏しい国があるのですから、その財布をひとつにしたら、すべて平等になって何も問題はありませんよね。それは、木の花ファミリーの経済と同じ仕組みです。ここは、たくさんのお金を持っていて不調和な人よりも、お金を持っていなくても調和的な人がふさわしい場所です。なぜなら、ここは助け合って生きていくことによって、お金が少なくても生きていけるところなのです。ですから、ギリシア危機が起きたときにEUは財布をひとつにすればよかったのです。そうすると、ヨーロッパというひとつの国ができて、宇宙から地球を見たら、国境を超えたひとつの国という事例がヨーロッパにできたのです。ところが、人々は自らの財布のことだけを考え、ギリシアの人たちはさらに借金を上乗せし、また怠けるのですから、そのうちにEU離脱と言い出すかもしれません。それがまず、ヨーロッパ共同体のつまずきです。

そして今回、イギリスでEU離脱派が過半数を占めてEU離脱が決まったのですが、実際に離脱が決まるまでにはたくさんのハードルがあります。EUの人たちは、イギリスが離脱するとそこに共鳴する国が出てきそうだから、今、イギリスがEUから離脱できないようにしています。イギリスで国民投票があったときに、離脱派と残留派からいろいろな意見が出ました。離脱派は、「なぜ外から来る貧しい移民たちのために、わたしたちが労働の機会を奪われ、社会保障をしなければならないのか?」という考えです。これは損得です。そうすると残留派は何を考えたかというと、「EUには5億人の市場があるのだから、それを失ったら経済的な損失だ」と主張しました。これも損得です。つまり、どちらもお金の話なのです。

僕は、本来のEUの理論である、「ヨーロッパは地続きなのだからひとつの国にしよう。そしてあの痛ましい戦争を二度と繰り返さないようにしよう。最終的には国境をなくし、地球をひとつの国にする先駆けにしよう」としてもらいたかったのです。小学校へ行って、子どもたちに「どちらに賛成ですか?」と聞いたら、答えは明快ですよね。

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すべて損得勘定です。本来、損得勘定は計算ですから、損か得か横に思考を回すことです。しかし、宇宙の法は上から法が降りてくるのです。そして、本来の人のあるべき姿、つまり内から真理が湧き上がってくる縦のラインがあれば、この横の思考は縦の柱に沿って回りますから、損得勘定ではなくなるのです。ところが、天から降りてくる柱がなければ、損か得かというよこしまな思考一辺倒になってしまうのです。

人は皆、自分にとって得になるほうを主張します。しかし、それをしている限り、優れた国や共同体を創ることは不可能です。ですから、人々の意識がもうひとつ高くなり、地球に暮らすことを考えなければいけません。もっとも、わたしたちは地球という本来国境のない星にいて、すでにその共同体に暮らしているのです。そのときに重要なことは、「人類だけが地球コミュニティに暮らしているのではない」とわたしたちが認識することです。わたしたちは、すべての物質も含めて、他の生命すべてと共同体で暮らしているのです。そして、人間はその中でもっとも優れた影響力を持った生命ですから、そのリーダーとして皆をまとめる役割をしなければいけないのです。リーダーは自らの利権を考えるのではなく、まず全体をまとめる見本としての立場に立たなければいけません。それが本来、人の取るべき姿勢です。

そうしたら宇宙人が来たときに、「皆さんは良い場所を創っていますね!仲間に入れて♪」と言われたら、「移民は嫌~!」と言うかもしれませんね(みんな、笑)。このように、枠の中では意識が優れていても、外からの訪問者は歓迎しないのが人間の特徴ですね。

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これは、ここでこれまで伝えてきたターニングポイントの話です。人類は時代のターニングポイントが訪れたことを知る必要があるのですが、今ほとんどの人々には宇宙的視点がなく、まだこのことに気付いていません。

今、20世紀型の製造業の技術が画期的に変わると世界中で言われています。たとえば、アメリカなどの産油国の埋蔵量が増えていますね。これはシェールオイルが開発されているからです。しかしこれは、「石油をもっと使ってもいい」という話ではありません。これからは水素技術の時代です。水素は水が原料ですから、無尽蔵にあります。そうすると、世界を牛耳っていたエネルギー業界はどうなっていくのでしょうか?

さらに今、日本を先駆けとして驚異の新素材と言われる「セルロースナノファイバー」という技術が開発されています。これでつくられた素材は強度が鉄の5倍、重さは鉄のわずか7分の1と言われています。その原料は植物繊維です。ですから、日本中の放置された山の木がすべて原料になるのです。たとえば1本の木で、車1台分のセルロースナノファイバーがまかなえるのです。ただ、山の木は一度切ると、育つのに何十年もかかりますよね。セルロースナノファイバーは繊維ですから、実は1年で育つトウモロコシからでもできるのです。畑で鉄に代わる素材が取れるのですよ。この素材はどのような形にも加工できますし、紙よりも薄い透明のシートにすべてのコンピューターの基盤を打ち込み、ペラペラのところで映像が観られるようになるのです。今、この技術はコストが鉄の100倍かかりますが、これからたくさん需要が出て技術が進んでいけば、コストは下がります。

このように今、21世紀型の技術はどんどん現れてきています。これもひとつの産業革命です。20世紀までの利権によって世界が支配されてきた時代から、水や山の木、植物など、どこにでもあるものが資源となって新たなテクノロジーが生まれてくる時代が訪れたのです。

しかし、逆にそういったものが現れることによって、利権を奪われる人たちがその新たな開発を阻止しようとする動きもあるのです。人間は本当に損得勘定で生きています。ですから、人間の心が変わらなければ、このような画期的な技術も広がらないのです。今、世界中の様々な国がセルロースナノファイバーの開発競争をしています。そういったどこにでもある素材が出てきたら、もはや競争する必要はなくなると思いませんか?

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先日、バングラデシュでテロがありましたね。それはイスラム国が絡んでいるという話でした。しかし、そのバングラデシュのテロを起こした若者たちは裕福な家庭に育った人だったのです。そういった彼らがなぜ、あのようなテロを引き起こしたのでしょうか?その背景を考えてみると、日本は高度経済成長を遂げている時代にたくさんの矛盾を発生させました。公害が発生し、貧富の差は広がり、国の中枢を担う人たちは汚職まみれでした。そういった中で若者たちはベトナム戦争に反対し、国家権力に反発するという意味で立ち上がり、学生運動を引き起こしたのです。あの頃の日本と同じように今、バングラデシュは急激な経済発展を遂げています。ある意味、今のバングラデシュはあの経済発展の矛盾を抱えてきた日本よりも、大きな矛盾を抱えているのです。そう考えたときに、これから新しい時代を迎えていこうとする特に若者たちにとって、この矛盾は問題なのです。そして教育を受け、矛盾を知れば知るほど、正義感ある若者たちは権力に反対するのです。ですから、彼らは決してイスラム国に共鳴したばかりだとは僕は思いません。彼らは、社会の権力に対する矛盾を訴えているのです。

フランスでも、一昨日の7月14日の革命記念日に、花火の見物客が大勢集まる中にトラックが突っ込み、84名のいのちを奪う事件が起きました。僕はこれをテロとは観ませんでした。これはストレスが原因なのです。若者たちがこの矛盾だらけの社会を観て、ストレスがたまり、そのイライラを爆発させたのだと僕は捉えています。つまり、社会の中にそういったストレスを生み出す要素があり、次の時代を担う若者たちはそのことに懸念を示しているのです。

イスラム国のような組織的なものがテロを企てていた時代から、個人のストレスがそれを生む時代になってきたことが今、とても顕著に表れています。それは、時代が変わるということです。地球が自転し公転し、太陽が螺旋運動をしていることをわたしたちは知っています。さらに、時代は星の動きと連動しています。すべて、時代の意志なのです。

そのように捉えたときに、その事件を起こした人たちを罰することは必要かもしれませんが、それと同時に社会を罰し、社会を変えることが必要なのです。世界のリーダーたちはテロがいかに起きないようにするか、取り締まりだけをするのです。しかし、そういったストレスが発生する社会を創っておいて、対症療法的にそれを封印することはできません。今のリーダーたちはその手法しか持ち合わせていませんが、それはものの捉え方が浅いからです。そして、本来の人としての考え方を持ち合わせていないからです。彼らは今の時代の流れの中で優秀であり、ある意味地位的にも頂点を極めた人たちです。ですから、自分に問題があってそれを振り返るというよりも、自らの立場を守りながら、社会の問題事を封じ込めようという智恵しか湧いてこないのです。

それに対する智恵が湧いてくるのは、そういった権力や利権のもとにいない人たちです。それに汚染されていない人たちだからこそ、それが可能なのです。

それは、一般庶民が目覚めるということです。それが「白陽期」の始まりです。今の世界情勢を観て、それが分離・競争の時代から統合・調和の時代へと移り変わる証だということがわかったら、それが可能です。

もはや優れたひとりのリーダーはいらないのです。優れたひとりのリーダーがいるよりも、皆がそのことに気付きネットワークを創ることにより、これは可能になるのです。

皆さん、あとは明日最終日の午前中の時間につなげたいと思います。ありがとうございました。