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「大人サミット宣言」を発信するにあたって

「一人ひとりの目覚めの時代」

毎年、木の花ファミリーには一年のテーマとなる言葉が出てくるのですが、今年2015年は「船出の年」でした。それは、木の花ファミリーという一つの船が自分たちのあり方を表現するために旅をしてきた時代から、新しい港へ向かうために船を出したということです。その船の推進力は、時代の風です。その時代の風を受けて、風のままにわたしたちは進んできました。ですから、木の花ファミリーでは常に社会情勢について敏感に感じ取ってきたのです。今年は特に第二次世界大戦が終わってから70周年を迎えています。そういった意味で、現在の社会情勢だけではなく、戦後の時代の動きを振り返り、これから時代がどうなっていくのかを皆で確認し合ってきました。そしてさらに、宇宙の流れから地球の歴史、人類の文明のサイクルも意識してきたのです。なぜならそれは、木の花ファミリーがどのような場であり、個人がどのように生きていくのかという枠を越えて、わたしたちが時代と共にあることを意識しているからです。

今までは年の初めに新たな年のキーワードが出てきたのですが、今年は9月の中旬にすでに次の年のキーワードが出てきました。そのテーマは「発信」です。それで地球談話のようなメッセージも降りてきたのです。わたしたちは自分たちが豊かな暮らしを享受するために生きているのではありません。今の時代を観て、次の時代はどのようなあり方が人類にとってふさわしいのかを常に意識して生きています。わたしたち木の花ファミリーのメンバーはそのように生きてきましたが、これはこれからの人類のテーマでもあるのです。

そして、時代を生きるということは、常に先頭を行く人々と中ほどで生きる人々と後ろのほうについてくる人たちがいます。それは時代が進んでいく一つのかたまりのようなものです。価値観が多様な時代であれば、それは長く横に伸びます。しかし、価値観が多様でなければそれは凝縮し、ひとかたまりで進むのです。一昔前の小さなかたまりで進んでいた時代には、たとえば皆で戦争を推進しながら時代を生きてきました。そして今は、新たな時代を迎える意識に目覚めた人たちと様子を観ている人たちと時代の流れに抵抗している人たちという長い形になって進んでいるのです。しばらくの間、人類は物質的な価値観や金銭的な豊かさに魅了されてきました。それは同時に、人類の可能性を大いに開いた時代でもありました。しかし、時代が移り変わろうとする時には、人々の価値観は多様で広がっているのです。その場合、全体が一気に悟り、新たな時代を迎えることは難しいのです。それで、皆さんのように先に時代の変化に気付いた人たちの行動がその扉を開けていくことになります。

自らの欲望をコントロールして生きることは、人類にとって、また個人にとって困難を受け入れることのように感じられています。それは、相当優れた悟りを開いた人でなければ不可能のように思われます。しかし、これから訪れる新たな時代は、一人ひとりの小さな意識改革が連鎖し、広まっていくことによって始まるものなのです。ですから、皆さん一人ひとりの覚悟と信念を以ってすれば、誰でも新たな時代の推進役になれるのです。

仏教の開祖であるお釈迦様は悟りに至りましたが、この悟りはお釈迦様のためにあったわけではありません。それは、お釈迦様が悟りたいと思って悟ったのではないのです。つまり、悟りという境地を得たものは、まだそれに至っていないもののためにその道に目覚めたのです。ですから、「仏の悟りは仏のためにあらず。仏の悟りは一切衆生のためにあり」という言葉があるように、これからの時代は自らのために意識改革をしていくのではなく、自らの問題に向き合いながら、自らが目覚めると世の中が変わっていくという意識であることが大切なのです。それが、世のため人のために生きるということです。

そのためには、まず広い世界観を得ることです。そして、自らがどのような精神を持ってどのような位置にいて、この世界に対してどのような影響を与えているのかを知り、その中身によっては自己改革が必要となるのです。そして、その貢献の仕方によっては、自分自身の人生の価値も決まるのです。生活という場は、それを表すための場なのです。今はたくさんの情報を得られる時代ですが、多くの人々は想いと言葉と行動が一致していないのが現状です。ですから、まずはそこを明快にし、一致させていくことが大切です。

そして、21世紀の人類のモデルとして、そういった生き方を世の中に提言していくことが「大人サミット宣言」のもとになります。ですので、この場で感じられた皆さんの想いを自由に表現していただき、「大人サミット宣言」を共に創り上げていきましょう。皆さんは普通の人たちかもしれませんが、地球や人類の未来を考えているという意味では、意識が高い人々ということを自負してください。

わたしは木の花ファミリーの生活を通して、「このような世界も可能ですよ」ということを現代社会に示すための役割をしています。そして、未来の可能性をわたしたちの日常生活の中で紐解き、伝えています。多くの人たちが今の社会に疑問を持ち始めました。疑問を持ったということは、あなたに未来を変えることが託されているのです。そして、それに気付いたということは、あなたがこの世界の主役だということです。そういった意識を共有し発信していくことが、これからの時代を切り開く大切な意識なのです。